12月18、20日に日本代表と対戦するフットサルクロアチア代表来日メンバーについて
2016/08/28
12月18、20日に日本代表と親善試合を行うクロアチア代表の来日メンバーが16日に日本サッカー協会から発表された。
今回の来日メンバー13名のうち、2014年1月にベルギーで開催されたUEFA欧州選手権に登録されたメンバーは8名招集された。同大会準決勝でクロアチアは後に優勝したイタリアに敗れたが、そのゲームで先発出場をしていたマリノビッチ、ノバクの2名は来日していない。マリノビッチはクロアチア代表の押しも押されもせぬエースだ。2012年UEFA欧州手権大会得点王だ。ノバクは2013-2014シーズンをイタリアのアスティでプレーし、今シーズンから母国リーグに復帰した小柄なアタッカーで、2012年大会では攻撃のリズムをつくるキープレーヤーだった。今回、来日を果たしたメンバーの中に残念ながら、この2人の選手は含まれていなかった。
来日したクロアチア代表の中で最も注目すべき選手は、背番号7をつけるであろうフランコ・イエロブチッチだ。2014年UEFA欧州選手権でベストヤングプレーヤーに選出されたレフティーのアタッカーだ。欧州で最も将来が期待されている若手選手のひとりだ。同大会ではスペインをそのドリブルで切り裂き、先制点をアシスト。さらにチームの3点目も決めた。準々決勝のイタリア戦でもそのドリブルからの突破で1ゴールを決めている。正面から1対1を仕掛けるタイプではないが、その高いスキルをベースにしたドリブルは欧州の最高の舞台でも輝いていた。
クロアチア代表のゴレイロは28歳のイボ・ユキッチだ。今シーズンからラトビアのFKニカラス・リガから母国のスプリト・トミーに移籍していた。国際経験豊富なクロアチアのキャプテンだ。
来日したクロアチア代表は国内の強豪クラブであるスプリト・トミーと昨シーズンのリーグ王者であるアルムヌスを中心にしたメンバーで構成されている。同一クラブから6名も選出されており、コンビネーションには問題ないだろう。クロアチア人のディフェンスも1対1など最後の最後まで足を伸ばし、粘り強い印象がある。ハードな相手だ。
しかし、クロアチアの国内リーグを見るかぎり、その競争力は日本のFリーグよりも劣っていることは間違いない。ビデオを見るかぎり、上位と下位がはっきりと色分けされている印象を受けた。またクロアチアのモチベーションも気がかりだ。2013年3月30日のUEFA欧州選手権予選ではスペインと対戦し、0-10で敗れている。しかし2014年1月29日に本大会で再びスペインと対峙すると3-3の引き分け。振り幅が激しい。勢いに乗れば強いが、真の強豪国ではないので、調子が悪くても悪いなりにきっちりと勝てるというフットサルをこなすことができないという印象を受ける。
欧州の新興国であることは間違いないが、エースを欠く来日メンバー、スケジュールなど考慮をすると、アジア王者のホームでの連勝を期待すべき相手だ。日本には勝利を積み重ねて、チームにある自信と信頼をさらに強固なものにしなければならない。