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欧州選手権

チーム力の差は、指揮官の力量の差だった(カザフスタン対クロアチア・欧州選手権2016マッチレポート)

2016/08/27

ドリブルでDFを抜き去るフットサルクロアチア代表のマリノビッチ

クロアチア代表のマリノビッチが切れこむ。クロアチアの攻撃はちぐはぐしていた。

カザフスタンがすべきことは、はっきりしていた。足元が巧みなカザフスタン国籍を持つブラジル人ゴレイロを前線に上げて、数的優位な状況をつくる。そうすることで、相手ディフェンスのバランスの乱れを誘発し、そこから決定機を見出す。カカウ監督が徹底した足元が得意なゴレイロを使う戦い方における自身の役割をコートにいる選手たちはきっちり理解していた。

対照的にクロアチアは、チームとしての戦い方が見えてこなかった。誰のドリブルで、もしくは誰のパスで、ディフェンスのバランスを崩し、決定機をつくりだそうとするのか。マリノビッチ、イエロブチッチといった個の力を持つタレントはいた。しかし、彼らのストロングポイントは全く発揮されなかった。クロアチアで開催された2012年欧州選手権大会の時には若い才能が揃った好チームだったが、4年後の彼らに当時の輝きはなかった。チームとして、進化は言わずもがな、停滞してしまっている。

クロアチアはワールドカップ欧州予選ですでに負けている。彼らの敗退は1つのサプライズだったが、クロアチアの試合内容を40分見て、敗退してもおかしくないと強く感じた。チームを進化させることができず、カザフスタンのパワープレーに何ら効果的な対策を立てることができなかったマト・スタンコビッチ監督は今の役職を続けられるのだろうか。

スコアシート

グループC
カザフスタン 4
クロアチア 2

[得点経過]

  1. 1-0 ドゥグラス(カザフスタン)5分14秒
  2. 1-1 マトセビッチ(クロアチア)6分21秒
  3. 2-1 スルエミノフ(カザフスタン)6分36秒
  4. 3-1 サハマンクロフ(カザフスタン)16分46秒
  5. 4-1 サハマンクロフ(カザフスタン)26分17秒
  6. 4-2 ストン(クロアチア)32分52秒

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